2006年10月26日

もの想う秋、ガンジー展へゆく。想う。

荻窪中央図書館[ガンジー展]へ行って来ました。
ちいさな企画展でしたが、ガンジーの思想、歩み、功績など、他にはインドの生活道具(スパイスボックスとか)やガンジーやインドに関する書籍や写真(来日の際に参加したお寺の供養祭の写真もあり)の展示等など、とても素晴らしい催しでした。
中でも興味深かったのがガンジー暗殺当時の日本の報道でした。
ガンジー暗殺時の状況と、ガンジーの死を悼んだ『ガンジーを生かせ』と云う題名の社説を引用します。
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...満州事変から(ガンジーの)日本への感情はよくなかった。太平洋戦争まで続いた侵略思想、武力思想はガンジーの非暴力思想とは全く異なるものであった。
彼の思想に反する暴力で日本は敗れた。そしていま日本は新憲法によって戦争を放棄し、一切の武器を捨てた。日本は新しく目覚めて平和の建設にいそしんでいる。
---------------------------------------------------------------------------------------------------- 朝日新聞 昭和23年2月1日より


ううん、今の憲法改正や基地問題など諸々抱え不穏な時にタイムリーと言いましょうか。
素晴らしい精神は、50余年の間に何処へ行っててしまったの?


ガンジーの非暴力の抵抗で勝ち得たイギリスからのインド独立までの歩みは平坦なものではなく、晩年のガンジーは「現在のインドではわたしの声は孤立している。もはや長く生きていたいとは思わない」と述べています。
そして、ムスリム・ヒンドゥーの融和を説いたガンジーは皮肉にも、同じヒンドゥー教徒に暗殺されます。
暴力と憎しみの連鎖。
力と力の潰し合い。
涙を流すのは、いつもちいさきものたち。


ガンジー自身は一切の暴力を排除したとはいえ、どれほどたくさんの血が、涙が黄色い大地に流れたことでしょう。
圧倒的な、暴力的な力を前に、大地や人々の当たり前の暮らしや当たり前の尊厳やわたし自身を守るためにはどうしたらよいのだろう?
ずっと考えていることだけれど、答えはまだみつからないけれど...。
今の世の中、当たり前がとても難しい。


そんな事を想いながら見ていましたが、やっぱりガンジーはすごい。
マハトマ=偉大なる魂。
それは誰のこころの裡にもあるものだと、信じたい。
信じたいですね。
                                


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Posted by ケロンパ at 18:42│Comments(1)平和を、祈る。
この記事へのコメント
ちょっと苔ちゃん、きいたー??久間防衛庁長官が、沖縄に運び込まれているパトリオットミサイルについて「幸い沖縄についてはPAC3をおいてくれた・・・・むしろ沖縄の人は喜んでもらいたいとわたしは思っている」とか、信じられないこといってるんだよね。本土と沖縄は、こわいくらいの温度差があるのを感じます。
Posted by コトリ at 2006年10月26日 21:39
 
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